Marketing Management (MKTG430)

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新年あけましておめでとうございます。Class of 2012のTIです。今回は秋学期に受講したコア(必修)のMarketingの授業Marketing Managementに関して紹介させていただきます。

私は正直Marketingには興味がありませんでした。理系出身で保険数理のプロフェッショナルとしてキャリアを積んできた私にとって、Marketingは単に広告戦略という認識だったので、将来深く関わることがないだろうと思っていました。しかし、今学期コアのMarketing Management (Prof. Chernev) の授業を受けて考えが変わりました。なぜならこの授業で「Marketing=商品開発」であり、Marketingの考え方は会社の経営戦略にとって単なる広告戦略以上に意味を持つということを学んだからです。この授業では新商品を世に出す際にどういった順序で戦略を考えるべきか、また実際の成功、失敗例をケーススタディーを用いて勉強しました。以下では授業で学んだことを保険の新商品開発に応用すると、どのようになるのかを簡単に考えてみました。

 

(STEP1) Strategy:商品の大まかな戦略を練る

・顧客 (Customer)、会社 (Company)、協力者 (Collaborator)の三者にとっての価値を考える

顧客、会社、協力者(保険会社では実際の販売は保険代理店や、営業職員(いわゆる生保レディ)が行います。)の3者にとって新商品がどのような価値を与えるのかを分析します。顧客にとっての価値は低価格、手厚い保障、また会社の信頼感等が挙げられます。会社にとっての価値は究極的には収益です。その商品自体の利益が少なくても、例えば社会貢献、ドアノック効果(客寄せのための低価格商品、その商品自体から利益は得られなくともそれを餌にもっと利益率の高い商品を購入してもらう)等によって将来の収益を増やすことが期待できるならそれも会社にとっての価値となります。協力者にとっての価値も同じく収益(販売手数料等)が大きいでしょう。どんなに顧客にとって優れた商品であっても協力者の価値が小さければ、協力者は商品を売ってくれません。

・Target Marketの分析

ターゲットは誰なのか?ターゲットをある程度絞らないと様々な価値を同時に追求することになり、結果として誰にも求められない商品が出来上がってしまうことです。それを避けるためには新商品の提供する価値を考慮にいれてどんなマーケットをターゲットにするのかを決める必要があります。信頼を価値と考える人(高い保険料でもやっぱり大手が安心)、価格を価値と考える人(保険なんてどれも一緒なんだし、どうせ事故なんか起きないんだから安いネットが一番)では当然異なった価値を提供する商品を開発する必要があります。

・競争者 (Competitor)の分析

ターゲットマーケットが決まったら、競争者も決まってきます。例えば、安い保険料マーケットに参入するならネット保険会社が競争相手でしょうし、高い保険料マーケットなら大手の会社が競争相手になります。

 

(STEP2) Tactics:実際に商品をどうやって世に出すか、具体的な戦略を練る

Strategyが決まったら次はTacticsです。より細かく、商品を世に出す方法を考えていきます。

・商品、ブランド、インセンティブ、サービス、価格の分析

上記の項目それぞれに関して分析を行います。ここで重要なことは各項目に関して競争者との対比で優劣を分析することです。そしてどの項目がCriticalなのかをしっかり押さえる必要があります。例えば、価格以外の全ての面で他社より優れている商品があっても、ターゲットマーケットの顧客にとって一番大切な価値が価格ならば、競争相手に勝てる可能性は少ないでしょう。

・コミュニケーション

顧客、協力者へ価値を伝える方法を考えます。広告戦略もここに含まれます。大事なのはその商品のどの価値(価格、保障、会社の健全性等)を強調するのか、そして誰に伝えるべきかをきちんと定義することです。ケーススタディーなどを通して学んだのは、コミュニケーションで強調している価値と実際の強調すべき価値が乖離していることが多々見られるということです。この結果、優れた商品なのに顧客がそれに気づかず失敗作に終わってしまうということが起こります。

・ディストリビューション

商品をどのチャネルで販売するかを決めます。これもどのチャネルが最も顧客にとって重要な価値を提供できるのか、また協力者にとって最大の価値を提供するのかということを考えて決定します。例えば、生命保険のように複雑かつ非常に大きな買い物(実は家の次に大きな買い物といわれています)の場合は、営業職員などセールスマンがしっかり説明してくれるチャネルのほうを顧客が好むと思われます。一方、海外旅行保険のように補償が単純なものに関しては顧客は説明される必要がなくネットでよいと思うかもしれません。

 

上記のように、Tacticsで分析した項目の競争相手対比の優劣を総合的に判断し、最終的に新商品を世に出していきます。保険商品を具体例に挙げましたが、授業では同様のステップで自動車、消費財、薬等様々な商品のケースに関して分析を行っていきます。これらのマーケティングコンセプトは非常に単純ですが、実際の応用は単純ではありません。Prof. Chernev自身がケースを書いているため、授業の進め方も抜群に上手です。そしてそれらの実例を元にMarketing 戦略のどこが良かったのか、悪かったのかの議論を行います。その議論の過程でコンセプトの応用を何度も繰り返し自ら考えることでMarketingの基本が体に染み付いていきます。もちろん上記のフレームワークで分析を行ったとしても、これが唯一正しいマーケティング戦略だというものはありません。しかし、優れた商品を開発しても、フレームワークの分析を怠ったことにより、失敗した企業の例をたくさん学びました。この授業での一番の学びは、「新商品を開発する際にこれらのポイントを考え、比較することを忘れてはならない」ということです。

この授業はコアの授業ですが、今後はより発展した授業をとることができます。Kelloggではマーケティングの有名教授も多く、また授業の種類も充実しています。来学期以降はResearch Methods In MarketingInformation & Technology Based Marketingなどの科目を取り、評価の難しい定性的な価値をどのように定量化するかという手法を学び、卒業後に保険、金融商品開発の現場で活かしていきたいと考えています。

 

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このページは、Kellogg在校生ブログAdminが2011年1月10日 00:11に書いたブログ記事です。

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