2009年6月アーカイブ

マーケティングの総論を履修した後は、「マーケティングの4P 」のそれぞれの分野(Price/Place/Promotion/Product)を深堀してゆくクラスを取ることが考えられる。トップビジネススクールといっても、このようにマーケティングの各論を掘り下げてしっかり学べるクラスが揃っていないということも聞くことがあるが、個人的には、これらの各論の授業から、非常にクリティカルな論点を学ぶことができた。

今回はケロッグのマーケティングカリキュラムを紹介する。バランスのよいカリキュラムを築いてきたケロッグだが、特にマーケティング分野では、絶対的な権威となったPhillip Kotler教授の存在もあって早い時期からカリキュラムが充実してきた。その後現在に至るまで、マーケティングについては、数あるビジネススクールのなかで最高位の評価を維持しており、ケロッグの競争力の一つのコアとなっているのは間違えない。このブログでは、私が履修した授業を中心に、私個人の考えを踏まえながら、マーケティングのカリキュラムを幅広く紹介してゆく。特にMBAで何を学ぼうか、どういう授業を取るのがよいかと考えている人には役に立てていただけるのではないかと思う。

ケロッグのStrategyのカリキュラムは、特に以下の3つの領域を重点的にカバーする。

1.    Competition among firms

2.    The constraints placed on the organization by laws, regulations, and other government policies that shape the rules of the competitive game 

3.    Organization economics: look inside firms to study incentives, with special focus on ways to manage conflicts between owners, managers, and workers

今回は、Strategyのクラスを履修するなかで、私なりに感じ、理解した視点について書きたいと思う。今までこの分野に触れたことがなく、今後学んでゆこうという方に参考にしていただければと思う。Strategyというと、何か格好がよさそうな教科であり、MBA受験生の中でも何となくStrategyを学びたいと言う人が多い。一方で、Strategyは、MarketingOperationなどと比べても新しい学問であり、後者に比べると必ずしも学者間で体系化が進んでいないという事実はしっかりと認識されていない。このブログでは、Strategyという学問の一般的な解説と、ケロッグにおける主要なStrategyのクラスの紹介をしたいと思う。なお、このブログは以前執筆したブログを修正、加筆したものである。

2年間を過ごしたケロッグにおいても、後は卒業式を残すのみとなった。今回は、これまでの生活を振り返りながら、「ビジネススクールで何を学ぶか?」というテーマについて書きたいと思う。もちろん、この問いに対する答えは、同じケロッグで学ぶ学生の中であれ十人十色の解があることで、一般化できるものではない。だから、このブログで書くことは、あくまで私見でしかないということを理解したうえで読み進めていただきたい。なお、このブログ記事は、以前同様の内容で書いた記事を修正、加筆したものである。

(前回はこちら)自分にとって1年間を通して最もエキサイティングなシーズンがやってきた。NBA(プロバスケ)プレーオフ(本記事執筆は5月中旬)。ガキの頃から大好きで、でも衛星放送が無くて見れず、大人になったらなったで時差もあって働きながらはそうそう見られなかった。それを全試合ゴールデンにリアルタイムで見られる。こんな幸せ人生であと何度あるだろうか。Where amazing happensCMなんて見てると、何だか、脳幹がジーンと痺れてきて、自然と緩―い感じで満面の笑みになってる自分がいる。至福の2ヶ月。

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余談だが、僕が昨年の夏休みにKelloggで行われたNBA選手育成プログラムでインストラクターとして受け持たせて頂いた選手の方が現時点(5月中旬)でまだ勝ち残り、ご活躍されている。私服を着て一生徒として普通に一生懸命NPVIRRの計算について学んでいた彼が、こうやってコートの上で鬼神の如き活躍をする姿をテレビで見るのは、なんだか不思議な感覚であると共に、超一方的に、何だか勝手に嬉しい。こういう非日常な体験こそが正にMBAの醍醐味で、改めて、来て良かったなと思った一つの瞬間だった。

 

さて、Kelloggブログ始まって以来の長編シリーズもついに最終回。打ち手の後半戦。そして、僕のKellogg在校生ブログでの記事執筆もこれが最後になると思います。(多分…)

打ち手の第二回。(前回はこちら

お待たせしてすみませんでした。やっとこさ打ち手について。三回に分けて。その第一回。(前回の記事はこちら

 

…の前に、米国MBAのジョブマーケットに関するアップデート。引き続き寒風吹き荒んでいる。他校の友人たちから聴く所によるとどこも似たような状況。もうすぐ卒業を迎えるtop schoolの2年生の約4分の1(or more?)が職無し。ちらほらと、僕らの一年先輩(Class of 08)が一年を待たずしてクビになったと言う話も聞こえ始めている。

 

5月26日付けのBusiness Weekに、Kelloggを中心としたMBAの2年生の現状が書かれていた。多くの会社が就業を数ヶ月から一年遅らせているという話。Kraemer先生は「半年後に働けるという言葉を鵜呑みにするな。その時稼働率が上がってる保障なんてどこにある?さらに遅らせられたり、オファー自体キャンセルされると想定するのが全うなbusiness judgementだろ?その仕事は無い前提で動け」という厳しいながらも極めて現実的なことを仰っていた。卒業後、オファーはあるが半年後に働ける保障も無く過ごす時間は、非常に辛い。ルール上オファーを辞退できず、転職活動は出来ず、かと言って収入も無く借金はある。お金を掛けて派手に遊ぶわけにもいかない。家賃も払えない。文字通り飼い殺し。多くのアメリカ人MBA生がここからまた苦しい耐久戦いを強いられることになる。

 

と、悲観的になっても何も生まれないので、気持ちをバチッと切り替えて、空を見て、淡々と、打ち手について語らせて頂きます。

MBAと起業(5) 社会起業

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MBAと起業の最終回のテーマである「社会起業」。まずはケロッグで2年間過ごしてみて、このテーマで思い当たることを箇条書きにしてみました。

• 日本でも著名なジョン・ウッド(『マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった』の著者で、NPO「ルーム・トゥ・リード」の創設者)はケロッグの卒業生です
• 日本ではまだ知られていない団体かもしれませんがアフリカ各国で貧困対策を行い画期的な成果を挙げているOne Acre Fundの創設者・アンドリュー・ヤンはKelloggのここ数年の卒業生の中で段違いに有名な人です
• マーケティングの権威コトラーがこれからの経済のキーワードの一つとしてあげているのは社会起業です
• ケロッグで今年書かれているビジネスプランのおよそ半分が社会起業であり、ケロッグ内のビジネスプラン・コンペティション、Kellogg Cupの今年の決勝にコマを進めた4チームのうち2つが社会起業です。(準決勝でも8チーム中4チームが社会起業)

そして私たちのプロジェクトKAIENも社会起業と人から呼ばれます。投資銀行や戦略系コンサルティングファームがゴールだったMBA生、あるいはビジネスのいろはを教えるビジネススクール自体が大きく舵を切りつつあるのは確かだと思います。

なぜ社会起業なのか? 全体の潮流を分析することは荷が重過ぎますが、私なりに個人的に感じているところを綴りたいと思います。

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