受験生への応援歌

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2年生のIMです。今回は、受験生の皆様への応援メッセージです。

夏以降秋学期に掛け、個人的な事情により忙殺されており、長らくブログの執筆をお休みさせて頂いてました。冬休みに入って半年振りにやっと一段落したので、久しぶりに記事を書かせて頂こうと思う。

エバンストンも12月の中旬以降、遂に本格的な冬に突入した。ここ数日間、寒波の影響で身を切るような寒さの中、大粒の雪が降り続けている。

IMG_3485.JPG年が明け、1月の中旬には多くのビジネススクールの2nd roundのデッドラインがある。受験生の皆様の中には、2nd で本命校を含めた多くの志望校に出願される方も多いのではないか。年末年始の休みを利用し、ラストスパートに入る方も多いと思う。エッセイの最後の磨きこみに集中される方、テストで目標とする点が出ておらず、最後の追い込みに勝負を懸ける方も多くいらっしゃると思う。受験生の皆様の成功を祈り、心から応援させて頂きたいと思う。

受験生の頃の記憶

ふと、自分が受験生だった3年前、2年前の冬を思い出した。

当時は本当に苦しかった。未だに当時のことを思い出すと少し胃にズーンと重いものを感じてしまう。冬休みの誰もいない暗いオフィスの、暖房の入っていない寒ーい部屋で、一人黙々とGMATの問題集を解きながら新年を迎えていた。毎日楽しそうに飲み会をしてる同期の友人たちを横目に、好きだったスノボも出来ずに、楽しみにしていた大晦日のPRIDE男祭りも見られず、ふと、俺ってなんでこんなに苦しい思いしてんだろ、こんなつらいプロセスとっとと辞めて、今の会社/キャリアの線路をこれまで通り素直に真っ直ぐ走ればいいじゃん、そしたら物凄く楽だよね、という思いが頭をよぎったりしていた。

当時プロフェッショナルファームのシニアコンサルタントとして厳しい仕事を抱えながら、3年以上の期間を掛け、文字通り泣きそうになりながら、何度も心が折れそうになりながら、もがき苦しみながら出願準備をしていた。1年以上掛けて挑んだGMATの最初の受験で全くスコアが出ず、目の前が真っ暗になったりもした。

IMG_3466.JPG今思い出しても精神的に本当に苦しい時期だった。過去に会社からオフィシャルにMBA留学に行った先輩はおらず、自分が初めての事例だったこともあり、会社の中には自分のMBA留学に反対する上司の方は少なからずいらっしゃった。「何で留学なんてする必要あるの?」、「意味ねえじゃん」、「時間とお金の無駄」、「黙って目の前の仕事をするのがお前のため」といった否定的な言葉を何度も聴かされた。自分の心のどこかにも、本当はMBA留学は必要無いんじゃないか、留学なんかせずに、「回り道」をせずに、今の会社の中でとっとと若くして出世した方がいいんじゃないかという断ち切れない迷いは残り続けていた。

そんな中、当時MBAに留学していた日本人の方々のブログを読み、多くの勇気を貰い励まされ、留学後に得られる感動や成長を夢見て歯を食いしばって前に進んだ記憶がある。彼らのメッセージには本当に助けて頂いた。

と同時に、もしMBA留学を身を持って体験した今の自分が、タイムマシーンで当時に帰り、苦しみ悩んでいた自分に会って直接MBA留学の素晴らしさを伝え、励ますことが出来るなら、どれだけ迷いを振り切って楽になってただろうかとも思う。

自分が受験生の皆さんに偉そうに何かを語るなんておこがましい限りなのだが、それでも尚、少しでも多くの日本の受験生の皆さんのお役に立てればという想いから、「当時の(泣きそうになってる)自分自身に向けて」という設定で応援の言葉を書かせて頂こうと思う。(あ、これ、ケツメの「手紙-未来」みたいな感じっぽくないすか?コンセプト的に。時間軸逆だけど。)一人でもいいので、受験生の方が一歩を踏み出す力になれれば最高に幸せです。

IMG_3484.JPGKelloggに来て一年半が過ぎ、思う事

早いもので、2007年の夏にEvanstonを訪れ早一年半が過ぎた。信じられないことに卒業まであと半年を切った。特に自分にとって今年の夏以降のこの半年間は自分の人生を大きく変える意思決定をし、全力で戦ってきたこともあり、いろんなアップダウンを経験しながら文字通りジェットコースターに乗っているかのようにあっという間に過ぎていった。

改めて、MBA留学に来てからの1年半を振り返ってみると本っっっ当にいろいろなことがあった。そして、これまでの時間を現時点で評価をするとしたら、「自分の人生の中でも最も密度の濃い、最高に素晴らしい1年半だった」と断言出来る。

心をえぐるような感動や驚き、感性をビンビン刺激するような出会いや出来事をたくさん経験した。価値観や人生観、キャリア観が本当に大きく変わった。留学前に先輩たちが言っていた、『MBA留学に行く前と後とで全く別の人間になるよ』という言葉は本当だったんだなと今となっては思う。

新しい世界への窓が開け、自分の知らなかった世界に触れさせられ、これまで自分が知っていた世界がいかに限られた一部の世界でしかなかったのかを嫌と言うほど思い知らされた。
(「新しい窓が開けた」という表現だとまだ弱いかも知れない。イメージで言うと、窓とカーテンを閉め切った、四畳半の部屋の隅っこで体育座りして自分の好きな音楽だけをiPodで聴いてた引きこもりっ子気味だった自分を、強制的に部屋の外に引きずり出して外の世界の光と空気に触れさせてくれたような感じだろうか。Kelloggの哲学の一つである、"Get out of your comfort zone"そのままに。)

こっちに来て一年半、来なければ良かったと後悔した瞬間は本当に一瞬たりとも無かった。

日本にいる頃、前職の会社で働いていた頃は想像も出来なかったような素晴らしい出会いと体験にかなりの頻度で遭遇し、全く新しい考えや想いが自分の中に生まれて来た。人生の単位期間辺りの変化率でいうと、ここまで短期間で大きく変化した経験は後にも先にもこれが最初で最後なんじゃないかなと思う。正に、いくつかの学校のHPに書いてある、"once in a lifetime opportunity"とか"transforming experience"そのものだったと感じる。

IMG_3416.JPG世の中に素晴らしいインパクトを与え続けるいろんな世界のリーダーたちと接する機会。いろんな世界で活躍してきた、優秀で、多様なバックグラウンドから来る素晴らしいKelloggの同級生たち、心底尊敬できる、「いつかこういう人になりたい」と思える、ロールモデルとなる人生の先輩たちに出会うことが出来た。日本ではさほど一般的ではない多様なキャリアのパターンを見ることが出来、そこで情熱を持って幸せに生き生きと過ごしている人たちに出会えた。いろんな「成功」の形を知ることが出来た。カッコいい生き方、幸せな人生にはこんなにも多様な定義が有り得るんだ、と知った。

そして、それらの人たちのほとんどが、人生やキャリアについていろいろ迷いながら、試しながら、時に大失敗を経験しながら成長してきた事実を知った。かなり大胆にキャリアを変える人、行ったり来たりしながら自分のやりたいことを見つける人、結局最後に同じ場所に戻ってくる人が沢山いること、むしろ直線的に一つのキャリアだけで何の迷いも無く人生を全うする人の方が例外的なのかも知れないことに気づいた。

世界で何が起きているのかを知り、これから先何が起こるのかを知り、10年後、20年後に、世界がどうなっているのかをゴリッと考えさせられた。国、企業、個人の間での競争や協業のゲームのルールがどう変わってしまうのかについて、一歩引いて、じっくり考えさせられた。

そして、そんな大きな環境変化の中で、自分がどうなってたいのか、どうなってればエキサイティングでハッピーなのか、どうなっちゃってたらつまらなくて閉塞感漂う感じになっちゃうのかを、文字通り脳みそが擦り切れるほど考えさせられた。もっと生々しい言い方をすると、今後10年20年で、世の中のどういうところに人材/才能の需給バランスのギャップが生じ、その中でどう自分を戦略的にポジショニングし、差別化するのが「筋のいい」戦い方なのか、「おいしい」キャリア設計なのかを、これまでの直線的なキャリアから一歩ステップバックして、客観的に考えることが出来た。

これは日本で働いていたら絶対に出来ない事だったと思う(少なくとも自分の場合)。

そして、それよりも何よりも一番の収穫は、それらの刺激を元に、自分のことについて、これでもかというくらい、深く考え、知ることが出来たことだった。インターンや転職活動を通し、いろんな会社のいろんな人たちと話す過程、授業でいろんな分野を学ぶ過程で、自分の人生やキャリアに対する自問自答を繰り返し続けることが出来た。

自分にとって何が大事なのか、何が好きなのか、何に興味を持てるのか、人生で死ぬまでに何を成し遂げたいのか、死の床で振り返った時に、自分がどういう人生を送ってたら一片の悔い無しと言えるのか、そういう本質的な問いに対し、今までの人生では経験できなかったレベルで考えることが出来た。これからの人生の新しい挑戦に向けてリスクを取って踏み出すだけの勇気と自信を与えてくれた。(結果として、自分の場合、キャリアのことも含め、留学前は想定していなかった決断をすることになった。)

卒業して何年経っても、MBA留学という名のこの2年間の「自分探しの旅」は、人生でも最高の、人生を変える二年間だったと言い続ける事になると思う。
(もちろん、この自分探しの旅/リーダーシップの旅は卒業後も死ぬまで続くんだと思うけど。)

 以上が、一年半を経ての自分のMBA留学に対する素直な感想だ。

IMG_3397.JPG改めて、受験生の頃の自分へ

...といういろんなことが判って来た上で、今、自分が、あの冬休みのオフィスで青白い顔をしてGMATを解いている受験生だった頃の自分に会えるなら、力を込めて言いたい。

今あなたが進んでる道は絶対に、絶っっっ対に間違ってないから、自信を持って迷わず突き進め。実際に経験した今の自分が保証するから。

今のあなたの期待値なんて遥かに越えるだけのものが得られるから。今のあなたには想像出来ないくらい、素晴らしい出会いがあって、他では得られない刺激と感動と成長を経験出来るから。

一度それを知っちゃったら迷いなんて絶対に生じないって。受験の苦痛、テストの辛さ、エッセイの難しさなんて、それと比べたら本当にちっぽけなコストだから。ROI 5万パーくらいでお釣り来るから。これだけのものが得られるって判ってたら、あの程度の苦労でMBA留学に来れるんなら、喜んで受け入れるよ、と今となっては心底思う。(ま、言ってもGMATだきゃあ二度とやりたくないってのが本音っすけどね...)

だから、どうか、最後の最後まで気持ちよく全力を尽くしちゃって下さい。過去のことを後悔しても、これから訪れる結果に対して不安になっても何も生まれないので、そんな思考に時間を浪費しても生産的なことなんて何一つ無いんだから、今は目の前の出願に堂々と全力を尽くして下さい。知恵を絞って、1%でも合格可能性を上げることに時間と労力を使い切って下さい。

そして、少なくとも、後悔だけは絶対にしないで下さい。最後まで諦めずに全力を尽くして、もしもそれでもダメなら、そんときゃ、悔しいけど、最後は納得感を持って受け入れられるから。最大のリスクは人生を後悔することだから。だからもう少しだけ、今進んでいる道に自信を持って、力いっぱい一歩を踏み出して下さい。その先には絶対にそれを大きく上回る最高の体験が待ってるから。

と言う訳で、受験生だった頃の自分に伝えたい応援メッセージ、でした。偉そうなことを申し上げてしまってごめんなさい。少しでも皆さんの助けになれれば幸いです。では、Merry Christmas and happy holidaysです。

IM Class of 09

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このページは、IM Class of 09が2009年1月14日 12:15に書いたブログ記事です。

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