北京大学交換留学記(3):Experiential Learning

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交換留学生活の中で、私が最も力を入れたことの一つが、Kelloggから北京への交換留学生4人で行ったマーケティングリサーチプロジェクトだ。これは、KelloggのIndependent Studyの制度を利用して、Kelloggの単位を取得できるプロジェクトとして行った。そして、実際にクライアント企業があり、我々のプロジェクトに必要なコミットをしてくださった。Experiential Learningを標榜するKelloggにおいても、よい事例だと思うので、守秘義務上問題ない範囲で紹介する。

クライアント企業

本プロジェクトは、ある企業に対して無償(実費のみ請求)のコンサルティングプロジェクトとして行った。クライアントは、世界的にとても有名な大企業グループに属する会社だ。これまで国内のみに事業展開していたところを、まさに中国に進出する検討を始めたタイミングで、プロジェクトを頂くことができた。非常に運がよかった。クライアントとしても、まだ何も手をつけていない状況で、リサーチを行う自社の資源もあまりないという事情があったのではないだろうか。クライアントの社長自ら視察団を率いて中国に訪問するタイミングとも合って、社長とも直接話をさせて頂くことができた。クライアント企業は、その後も北京に担当者を送ったり、グループ会社の現地法人を紹介してくださったり、必要なときに電話で質問をさせていただいたり、いろいろと協力をしてくださった。

3-1.jpg                         (世界遺産である北京天壇公園の祈年殿)

 

Kelloggチーム

Kelloggから北京大学・清華大学に交換留学に来ていた4人でプロジェクトを行ったが、幸いにも、二人は中国系の学生で北京語が堪能だった。これは非常に恵まれていた。合計7名の個人、3つの施設を訪問・インタビューしたが、そこはその二人の力なしには進まなかった。また、私を含め3名が戦略コンサルティングに卒業後進む者で、コンサルティングプロジェクトに対する興味と勘所が多少ともあった。 

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                        (朝、天壇公園で趣味の曲芸をする人達:

                   公園内で数千人もの中高年齢の人が趣味に興じていた)

 

活動内容

クライアントの商品は、まだ中国には存在していない商品で、全く新たな物を中国人消費者に対してリサーチすることになる。中間報告は、インタビュー内容と、公開情報(比較的外国語文献が多い分野だった)に基づくリサーチの報告だった。

私も、インタビュー対象者の一人が英語を話せたため、そのインタビューを受け持った。単に商品に対する興味を知るだけでなく、その人のライフストーリー(仕事、家族生活、価値観、消費行動等)を聞きだしたうえで、商品に対する反応を分析する必要があった。インタビュー対象者は、実は私がKelloggで出会った知人で、彼と私自身とは共感するところが少なくなかったのだが、実際にライフストーリーを聞くと、非常に日本人とは違う反応が聞け、驚くと同時に消費者調査の面白さを感じた。

中間報告後の調査は、クライアントからのフィードバックを元に追加インタビューを行いつつも、それまでの調査結果を元に仮説を持ちながら質問を精査して、アンケートを行った。インタビューほど深くは質問ができないが、多数のサンプル数を集めることで、より市場全体の声により近いニーズ分析を行うのが狙いだ。アンケート回収には、北京大学の友人、Kelloggの中国人卒業生、香港科技大学(KelloggがExecutive MBAを設置している)の中国人卒業生、そしてクライアント企業のグループ会社を通じて行った。

3-5.jpg          (天壇公園でカードゲームをする人達:こんな人たちが何十組といる)

 

最終報告は、質疑も含めて2時間の会議となったが、最後にはクライアント側参加者全員から拍手をしていただけた。実際にはプロジェクト遂行上、問題は生じたし、事実調査が進まなかった部分もある。しかし、クライアントのビジネスに実際に意味のある報告ができたのではないかと思っている。実はクライアント側はグループ会社の現地法人を使って、並行的に別の切り口から調査をしていたのだが、そちらの報告がややNO GOという結論に傾いていたところに、我々独自の調査からオポチュニティを提示できたところが、一定の価値があったと思っている。

3-3.jpg                              (天壇公園の広場で書道をする人達)

 

 

最後に:Experiential Learningについて

KelloggはExperiential Learningを重視している。実際に今回は、授業で学んだマーケティングのフレームワークや調査ノウハウを使ってみるにも、よい経験となった。ただ、それは幸運にもよいクライアントに恵まれ、我々がマネージできる内容の案件があり、そして、私自身も時間をかけてコミットしたからこそだと思う。Kelloggでこのようなプロジェクトを行いたいと思う方には、そのことをよく理解したうえで、机上に終わらない、フィールドワークを経験をしてもらいたいと思う。 

私にとっては、交換留学先の中国市場について学ぶ上でも、今回のプロジェクトはとてもよい機会になった。交換留学で興味のある国に行っても、そこでの授業で一般的なビジネスの勉強をしているだけでは、その国のことはよくわからない。教室の外で、友人を作ったり、消費者としてもいろいろと意識と興味をもって生活をしたり、関連の本を読んでみたり、そして、このようなフィールドリサーチをやってみるといった、自分なりの創意工夫がより交換留学の意義を高めてくれると思う。

3-4.jpg                          (天壇公園で見かけた大人数で歌う人の輪) 

 

PICT0200-320.jpg                           (天壇公園では他にも歌の輪を見かけた)

 

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このページは、Kellogg在校生ブログAdminが2009年1月 2日 12:29に書いたブログ記事です。

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