Kelloggのマーケティングはビジネススクールの中で非常に高い評価を受けていることは自他ともに認める事実だと思いますが、強力な教授陣に加えて開講される科目の幅と学びの深さという点でもKelloggは素晴らしい環境を提供してくれます。ここではConsumer Insight Toolsという新科目のご紹介がてら、Kelloggのアカデミックな側面について触れたいと思います。
皆さん、下の絵何に見えますか?結構有名なロールシャッハテストの絵ですのでご存知の方も多いと思います。Kelloggのルールの為、授業の内容そのものをお伝えできないのが残念ですが、Consumer Insight Toolsでは、こんな類のリサーチ手法を使って「消費者の深層心理をあばく」為の手法を身につけます。

この科目、実はKelloggのExecutiveMBAコースで開講されていたものを、少しカスタマイズして今年の冬学期からMBAコースで開講されるようになったもので、科目の説明は以下の通りです。
Uncovering insights about customers is essential for developing products and services that deliver value to the customer and generate profit for the organization. Many firms spend millions of dollars on market research without creating actionable insight into the motivations and needs of target customers. Building a marketing strategy based upon deep customer insight can give a firm a powerful competitive advantage. This course focuses heavily on the qualitative tools that marketers use to uncover deep customer insights: observation, ethnography, depth interviews using projective techniques, group sessions and archetype research. Qualitative tools used in B to B markets, such as customer visit programs and customer advisory panels, are also covered. Students will have the opportunity to apply many of these tools during the course.
私の過去の経験からは、企業が実施するマーケティングリサーチは、特に定量的なリサーチにおいて"後付け的"もしくは"証拠探し的"であるという感が否めず、昔から「本当に消費者の欲しがっているもの、もしくは消費者自身が気づいていないニーズを見つける為のリサーチ」って何だろうと思っていました。もともと消費者心理には興味があったのですが、科目説明の"uncovering insights" というWordがとても響いたので、新科目ということで情報が少ない中、多少のリスクはありましたが、思い切って受講することにしました。さてさて、まだ学期の3分の2を終わったあたりですが、"超タメになる!"の一言です。まず、Ethnography(日本語に直訳すると民族誌学ですが、ここでは消費者のナマの生活習慣や社会的・文化的特性)という消費者リサーチでは比較的新しい分野に切り込んで行きますので、知的好奇心を満タンに満たしてくれます。更に、ゲストスピーカーも招待して、リアル社会で起こっている最新のマーケティング手法についてナマ声を聞くことが出来るので、授業での学びと実社会の出来事の橋渡しもきっちりやってくれる非常に考えられた構成となっています。
Kelloggの多くのマーケティングの授業に共通しますが、この授業も某企業のスポンサーシップの下、グループワークでのリサーチプロジェクトがありました。つまり、授業・学生だからといって決してリスクフリーな環境では無く、クライアントを意識してマジなリサーチプロジェクトを行うのです。昨年の夏以来、すっかり学生気分に浸っていた私ですが、このリサーチプロジェクトで実際に消費者宅にインタビューに行った時には、忘れかけていた社会人としての緊張感を覚えて少し身震いがしました。そして、インタビュー結果を持ち帰り、プレゼンテーションを作り上げるグループワークでは、5時間もぶっ続けで「ああした方が良い、こうした方が良い(半分はどうでもいい事だったのですが)」と議論を続け、おかげで授業を1つブッチぎる羽目になりました。
こうしたグループワークはKelloggの学習スタイルの特徴ですが、「お互いに教えあう」とか「教えることによって学ぶ」とか、学びの過程での効果の素晴らしさもさることながら、忘れてはならないもう1つの効果があると思います。
「小さい頃、友達と遊んでいた時のシーン、物凄くリアルに覚えてませんか?」
特に科学的根拠を持っているわけではありませんが、"コミュニケーションというコンテクスト"の中で覚えたものというのはきっと何十年経っても忘れずに、リアルに頭に残っているんではないでしょうか? Kelloggのグループワークによる学習スタイルはまさにこれ。特にマーケティングのような"考える"科目においては、"忘れの過程"での記憶の減耗耐性を高めるという意味でも、グループワークというスタイルは極めて大きな意味を持っていると思います。
以上、残念ながらほんの一部しかご紹介できませんが、Kelloggのマーケティングの授業、是非ご自身の目でその素晴らしさを確かめて見て下さい!
コメントする