Case18:総合商社勤務の男性

プロフィール

コース MBA(2Y)
性別 男性
学歴 早稲田大学商学部卒
海外経験 米国駐在6年半(駐在以外の海外経験は無し)

Why MBA

総合商社の鉄鋼部門に所属し、入社以来11年間営業として鉄鋼製品を売ることしか考えておりませんでしたが、米国での駐在経験を通じて、今後発展的にキャリアを積んでいく為には、①計数面からの科学的な "経営"の知識が必要であること、②グローバルに通用する"人間力"を高めてリーダーシップスキルを向上させる必要があると痛切に感じました。これらのスキルを効率的且つ 効果的に磨くにはビジネススクールで世界中から集まった最高レベルの同級生達と切磋琢磨するのが最も早道であろうということでMBAを志望するに至りました。

Why Kellogg

以下の基準をベースに出願校を選びましたが、そうなると必然的にKelloggを第一志望とすることで落ち着きました。

1)General Managementに強い

卒業後は派遣元の商社に戻り、関連会社や子会社のマネジメントとして現場の経営に強い商社パーソンとして事業投資先の経営に関与していくことを希望していたので、General Managementという視点は学校選択において外せないと考えていました。⇒Marketing校としてイメージの強いKelloggですが、実はGeneral Managementに強い学校としても広く認識されています。)

2)チームワーク重視の協調的なカルチャー

論理と数字を前面に押し出してIQで勝負するビジネスリーダーにはなりたくない、なれないと思っていましたので、他者とのインタラクションの中でコミュニケーションスキルを磨き、対人関係能力やEQ値も併せて磨くことのできるような環境で勉強したいと思っていました。⇒Kelloggは説明するまでもなく、チームワークを兎に角重視しており、シツコイくらいのグループワークを通じて徹底的にチームスキルを鍛えられます。

3)主要ランキングの評価が高い

ランキングが勿論全てではありませんが、尖った面白い学生の集まる可能性はランキングが高くなればなるほど高くなるかと思います。他者(=特に同級生)とのインタラクションの中でお互いに刺激し合い、学び合いながら成長したいという思いが強かったので、必然的により優秀な学生が集まる可能性の高い学校(ランキングの高い学校)に行きたいと考えました。⇒Kelloggは言うまでもなく、米国の主要紙(ビジネスウィークとUSニュース)によるランキングで最高クラスに位置しています。

4)多様な業界(特に製造業)との設置面積

鉄鋼業におけるグローバル展開、ターンアラウンド、B to Bマーケティング等に主に興味がありましたので、そのような業界と歴史的・地勢的にも関係の深い学校を選びたいと思いました。⇒米国製造業の心臓部である中西部の中心都市としてのシカゴという立地やKelloggの卒業生の多様な就職先(Kelloggはトップスクールの中でもGeneral Management志向で製造業へ就職する人間の比率が比較的高い)も魅力でした。

5)生活環境

幼子を二人抱えておりましたので、生活の便が良くて治安の良い都市・街にある大学を選びました。⇒Evanstonに一度来て頂ければ分かりますが、車で移動することが前提になっている米国の生活において、多様な学・食・住・遊のオプションが全て徒歩圏で揃う米国でも唯一の街と自負しています。又、車(若しくは電車)で少し足を伸ばせばシカゴのダウンタウンも楽しめますし、日本人向けの食料雑貨屋さん等も豊富に揃っており、全く不自由を感じません。

プログラム面ではGeneral Management全般に強みを持っていること、授業のスタイルがレクチャースタイルとケーススタディスタイルでバランスよくとられていることに着目をしました。授業・クラブ活動等、非常に多くの場面でリーダーシップを取る機会に恵まれていることも魅力的でしたが、最大の理由は学生同士が切磋琢磨しあう風土とそれを育むKelloggの学びのスタイルにあります。Kelloggではほとんどの授業でグループワークが課されており、グループメンバーはお互いの評価を行いその評価は成績の一部として反映されます。また授業ではクラスメートの学びにプラスになる発言が高く評価されます。言語のハンディがある外国人学生にとってグループワークや授業の発言で力を発揮し貢献をすることは決して容易ではありません。毎日のようにそのプレッシャーと戦いながら緊張感を持って学びを継続することで、2年間の学びがより効果的になり、自分のスキルを高めることが出来ると考えました。学生同士がお互いを尊重しあいながらグループワークを進めることで生まれる、Kellogg生ならではの連帯感を感じたいという強い思いを持っていました。

受験スケジュール

下名は米国に駐在していたということもあり、TOEFLもGMATもオフィシャルガイド・参考書・問題集を日本と米国で各々買って独学で勉強しましたがスコアがなかなか伸びずに相当遠回りをしました。10月以降エッセイや面接対策にも時間を使い始めるとスコアが伸びるどころか落ち込み始めましたので、エッセイや面接対策をする前にスコアをそれなりに揃えておくことを強くお勧め致します。

TOEFL

TOEFLは兎に角慣れが必要(特にSpeaking)。出来る限り試験の回数をこなすことをお勧めします。 又、問題との相性や他の受験生のレベルにより点数は自分の手応え以上に変動するので、そういう意味でも多数回受験することをお勧めします。

日本人が苦手とするListeningとSpeakingにフォーカスしてコメントさせて頂き ますが、SpeakingはNative並みの語学力のある人は別にして、日本人は準備無しでは基本的には歯が立たないのが普通だと思います。 全6問の内、初めの2問は回答パターンを少なくとも20通りぐらい用意しておき(多ければ多いほどよい)、どんな質問が来てもこじ付けでもいいからその内の一つの回答パターンを使用して滑らかに話をするようにすると高得点が出やすいと思います。 残りの4問はメモの載り方と構成を幾つかのケースにパターン化しておき、設問に応じてそのパターンを使い分けるのが良いかと思います。 Listeningに関しては本当のListening能力を身につけるのであれば、兎に角ジャンルを問わずに英語を聞いてシャドウイングするのが手っ取り早いと思いますが、短期間の間にTOEFLヒアリング力を身につけるには兎に角、TOEFLのオフィシャルガイドとその他模擬試験形式の問題を繰り返し繰り返し反復練習し、TOEFLのListeningで使われる表現や状況のパターンを耳に染み込ませるのが良いかと思います。

GMAT

[Verbal]

SCは兎に角問題数をこなし、正答・誤答パターンを如何に脳と体に覚えこませるかが鍵です。兎に角時間があれば少しでも問題をこなしましょう。オフィシャルガイドを繰り返すだけでスコアの上がっていくセンスのある人もいますが、下名の経験では①同じ問題を何度もやって解法のパターンを体に染み込ませる勉強法と、 ②フレッシュな問題を時間を計りながらプレッシャーの中でで実践的に解いていくという勉強法の二つを併用させる必要がありました。

CR/RCは詰まるところ読解力の勝負ですが、短期間で一朝一夕に読解力が飛躍的に向上する訳でもありませんので、ビジネスクール受験を決めたその日から只管英文を読むことをお勧めします。 GMATに出てくる英文のジャンルは限られていますので(TOEFLも同様)、そのジャンルの周辺知識があると読解を助けます。以下の雑誌を定期購読する、若しくは定期的にHPの記事を読み込んで頭の中で要約する作業をすると良いかと思います。

又、GMAT Verbalは予備校等が教える解法テクニックをマスターするのが必須だと思います。自分は独学で勉強していた為、学習効率が悪かったのが大きな反省材料でした。

[Math]

高校・大学時代に数学をしっかり勉強した人、理系の人は問題なくクリアできるレベルの問題しかでてこないかと思いますが、難易度がここ数年で上昇していることもあり、自分のような私立文系の人間は心してかかる必要があるかと思います。 Verbalと違い、勉強すれば直ぐに目に見えた成果が比較的出やすいかとは思いますが、その反面演習量を減らすと勘が鈍ってスピードが落ち、点数がでなくなるという悪循環に陥りがちですので、その点は注意が必要かと思います。

[その他]

GMATにおいて700点以上を狙うのであれば正答率と時間配分の両方が重要ですが、650点レベルであれば時間はある程度犠牲にしても前半の正答率を高めることで到達可能だというのが下名の実感です。 全5回のテストの内、早い段階で650点以上の点数がでると精神的にも楽になりますし、700点以上を取る為に課題を絞って次回以降のテストの対策もできますので1回目のテストで苦戦された方は2回目以降は時間をある程度犠牲にしても前半の正答率重視で臨んでみることをぜひお勧めします。

GMATのここ数年の問題の難化傾向もあり、Power Prepの問題と実際のGMATで出題される問題との間ではレベルに格差があるように感じます。本番の緊張感もスコアのマイナス要因としてカウントするとPower Prepで取った点数-30点から-50点ぐらいのイメージになるかと思いますので、注意が必要です。

レジュメ

案外サラッと流しがちのレジュメの作成ですが、実は極めて重要だと思います。入学審査官の面々は書類選考時も面接時もまずレジュメから目を通しますので、ここで大きなインパクトを与えることが必要となります。

自分も第三者の手も借りながら何度も何度も推敲しました。パワーワードの活用やレイアウト構成を通じて、入学審査官に「会ってみたい」、「この点をもっと聞いてみたい」と思わせることが絶対的に必要になってきますので、大いに尖がったレジュメを作成することをお勧めします。

ポイントはレイアウトの見易さ(入学審査官への配慮)、記載内容の複合性と意外性(人間としての深み・魅力をアピール)、自身の成果の定量的且つ客観的な表現(分かりやすさと率直さ)だと思います。

推薦状

大学側は具体的なエピソードを交えてアプリカントの人間性や潜在能力を臨場感をもって語れる人間からの推薦状を望んでいますので、無理にネームバリューのある人や役職の高い人に頼む必要は 全くないかと思います。

推薦状をアプリカント本人が書くことは禁じられておりますので、絶対にしないようにして頂き度いのですが、エッセイで描ききれなかった自分の魅力をより多角的にアピールするよい機会でありますし、出願書類全体の中でどういう風に位置づけていくかという意味において 推薦状の原案作りには大いにアプリカントも関与すべきと考えます。その方が頼まれた推薦者も書き易いですし、受験校数が増えると推薦者も疲弊してきますので、ペースメーカーとして推薦状の納期管理をより行いやすいというメリットがあります。

勿論、推薦状の内容はエッセイの内容とセットで考えられるべきものであり、相互に補完し合うのがベストな訳ですが、ストーリーの整合性があまりにも取れていると、推薦状を自分で代筆したのではないかと疑われますので、その点も踏まえた上で推薦者と原案に関して話し合って頂くのが良いかと思います。

エッセイと面接

双方ともビジネススクール受験において最も重要なファクターと言えるでしょう。

大学側に提出した全ての出願書類を通して映し出されてきた自分という人間像を直接大学側にアピールすることのできる手段であり、低スコア・低GPAでもここで大いに一発逆転可能だと考えています。(スコアが低くても合格する人はいますが、エッセイと面接を失敗して合格している人は皆無です。)

就職活動の時と同じように自己分析に基づく自分自身という人間の掘り下げ、その上での自分自身の魅せ方・表現の仕方が非常に重要です。

スコアとレジュメで受験生のスペックは学校側もある程度分かる訳ですが、それでも尚エッセイと面接を課し、且つそのエッセイと面接に力をいれて受験生を取捨選別しようとするのは、学校側がFace to Faceの面接を通じてその受験生の人間性そのものを見たいと考えているのはいうまでもありません。レジュメでその受験生の人間性のイメージを膨らまし、面接で再確認する。そのようなアドミッションオフィス側に内在する論理を分かった上で最後に面接に至るまでのストーリーを考慮して臨む必要があると思います。

学校のカラーと得意分野に因って夫々どこに力点を置くかは違ってくるかとは思いますが、エッセイと面接を通して以下の要素を評価し、そのアプリカントの潜在能力(こいつは卒業後にどでかいことをやって社会にそして学校に貢献してくれるかどうか?)をみているのではないかと個人的には考えていました。

A)知的潜在能力・コミュニケーション能力(Writing能力とSpeaking能力)

大学時代の専攻や仕事の内容に拘らず、ビジネスクールの授業をよく理解し、クラスで貢献できる知的潜在能力とコミュニケーション能力をエッセイや面接を通して確認しようとするのは当たり前と言えば当たり前ですね。

B)ガッツ・精神的タフネス

人生やビジネスには逆境が付き物ですが、ビジネスパーソンの基礎体力としてそれを乗り越えることのできる精神的なタフネスがあるかどうかというのは非常に重要な要素。

C)誠実さ・謙虚さ

エンロンやワールドコムの破綻に伴う不祥事の多くにMBAホルダーが積極的に関与していたという反省に立ち、MBA批判の声に応えるかたちで以降トップスクールはBusiness Ethics分野に非常に力を入れてきました。エッセイや面接を通じて将来のビジネスリーダーとして必要な高潔さや志の高さを測るのも重要な要素の一つだと思います。

D)愛嬌・リーダーシップ経験

リーダーシップというものは「言うは易し行うは難し」という側面があるのは言うまでもありませんが、面接を通してエッセイで書かれたリーダーシップ経験と言行一致するリーダーシップを持ち合わせている人間なのかどうかを確認していると思います。又、愛嬌のない人間は将来のビジネスリーダーとして、人々から敬愛されにくいことはいうまでもなく、必要最低限の愛嬌・人間としての親しみやすさも必要でしょう。(面接時の自信とチャーミングな笑顔が重要です。)

最後に

この報告書では書き尽くせないエピソードや体験談も山ほどありますし、実際にキャンパスにビジットして分かることや発見することが沢山ありますので、ぜひぜひケロッグに訪問されることをお勧めします。(出来れば出願前に) 睡眠時間を削り、仕事や家庭生活との間で両立させながら、種々準備を進めていくのは肉体的にも精神的にも過酷なもので、自分も何度もへこたれそうになりましたが、受験活動を通じて自分が人間的にも大きく成長できるチャンスであるのも事実ですので、改めて家族・同僚といった周りの人々に自分が支えられていることを再認識し、感謝の念を持ちながら自らを奮い立たせ、是非是非頑張ってください。