Case13:日系金融機関勤務の男性
プロフィール
| コース | MBA(2Y) |
|---|---|
| 性別 | 男性 |
| 学歴 | 東京大学法学部第二類(2005年卒) |
| 海外経験 | 出張・旅行のみ |
| 職歴 | 政府系金融機関(6年) |
| 職務概要 | コーポレートファイナンス1年、PE投資業務等の新規事業立ち上げ2年、傘下のPEファーム出向3年 |
Why MBA
日本発の、アジアに冠たる投資会社を作るというのが現時点のキャリアゴールなのですが、その実現のためには、以下の二点が必要であると感じ、MBA取得を志した次第です。
①投資先の経営者とのコミュニケーション力(投資先の経営課題について何らかの付加価値を提供する力):これまでの投資案件の経験から、ファイナンスの観点だけでは投資先への価値提供に限界があり、ファイナンスに限らない全般的な経営スキルが必要であると感じました。
②組織を変えていく力:派遣元(政府系金融機関)をプラットフォームにして上記ゴールを達成したいと考えているのですが、派遣元にて、既存業務と新規業務(投資業務)を共存させながら組織を変えていくに際しては色々な困難が想定され、それに少しでも立ち向かうには、リーダーシップ・チームワークに関する肌感覚と、組織や人事のダイナミクスに関する何らかの知識が必要であると感じました。
Why Kellogg
幸いにも複数校から合格を頂くことができたのですが、以下の理由から最終的にKelloggを選びました。
①アカデミック面の強み:
KelloggはGMの雄であり、伝統的なマーケティングだけではなく、全ての分野で一流の教授陣を備えています。また、Kelloggに特徴的なのは、アカデミック分野においても、学校側と学生側がインタラクティブな関係にあることです。学生に学期中の授業運営を一任するinternational businessのクラスや、学生に大学の年金基金の一部を実際に運用させるasset managementのクラスなど、単純なアカデミックの知識の習得を超えた学習機会が多く存在します。
②International Studentがコミュニティに巻き込まれる「仕組み」が存在すること:
連日のグループワーク(その量は、トップスクールの中でも飛びぬけています)、学生主体の授業・イベントの数々、少し歩けば友人にすれ違うコンパクトな街並み、フレンドリーな学生気質など、色々な要素がうまく絡み合って、(私のような)語学に壁のあるinternational studentであっても、どんどんコミュニティに巻き込まれていく仕組みが形成されています。
③生活環境が素晴らしいこと:
Evanstonは、きれいで治安もよく、必要なものが徒歩圏内で概ね揃う利便性もある街です。夜、行きつけのバーに行けば必ず誰かしら友人に会うこともできます。帰り道、酔ってフラフラしていても、身の危険を感じることはありません。他方で、たまに違う刺激が欲しければ、片道30分程度で全米3位の大都市であるシカゴを満喫することもできます。この素晴らしい生活環境は、私自身にとっても、帯同する妻にとっても、とても魅力でした。
受験スケジュール
| 2009年12月 | 社費選抜合格 |
|---|---|
| 2010年1月 | TOEFL学習開始、TOEFL初受験(92)/その後継続的に受験 |
| 2010年4月 | GMAT学習開始 |
| 2010年7月 | TOEFL出願スコア獲得(108)/説明会ラッシュや受験仲間の進捗に触発され、無理やりGMAT初受験するも、撃沈 |
| 2010年8月 | GMAT 2回目受験(690)/再受験を狙いつつもエッセイ開始を決意 |
| 2010年10~11月 | 1stラウンドで4校出願/キャンパスビジット実施 |
| 2010年12月 | 1stラウンド出願校interview(2校)/その後、1st ラウンド出願校1校から合格通知/1stラウンド出願校のうち1校辞退 |
| 2011年1~2月 | 2nd ラウンドで2校出願(Kellogg含む)/1stラウンド出願校(1校)interview/Kellogg interview/1st ラウンド出願校2校から合格通知 |
| 2011年3月 | Kellogg合格! |
TOEFL
出願スコア: 108点(R 29, L28 , S23 , W28 )
効率的な学習を望み、某有名予備校にお世話になりました。ただ、結果的には、予備校に通っただけで安心し、基礎的な英語力・回答力を高めていくプロセスを怠ったため、結局相応に時間がかかってしまいました。また、105点を超えた時点で集中力を切らしてしまい、110点超えを目指して何回か受験し続けたものの、結局実らず時間とお金を無駄にしてしまいました。以下が皆さんにお伝えしたい教訓です。
①予備校はあくまで解法を学ぶ場であり、それとは別に、基礎的な力をつける努力をしない限り高得点は望めない(また、受験中はスコア自体に気を取られがちですが、あくまで本来の目標は留学生活に耐えられる英語力を身に着けることであることをお忘れなく!)
②100/105点超えを過度の安心材料にしてはいけない:自分自身も受験仲間も、「TOEFLはスロット的要素があるからいずれ何とかなる」あるいは「とりあえず100/105を超えたから一安心」という言葉をよく口にしていましたが、スロットのように点数が乱高下するうちは、しっかりした英語力は身についていないと判断した方がよいと思います。もちろん、100/105点超えという事実は、ある程度の精神安定剤としては必要なのですが、過度に口をすると、精神安定剤の役割を超えて、最終的なゴールへの到達を妨げかねないのでご注意ください。
GMAT
出願スコア: 690点(M50 , V34 , AWA5.0 )
こちらについても、某有名予備校に通ってみたりしたのですが、TOEFL同様、いまいちすっきりしないまま終わってしまいました。原因としては、①基礎的な英語力(単語・読解力)の不足、②受験タイミングについての戦略ミス、あたりでしょうか。
②について:GMATのverbalについては、SCのルールを覚えることに加え、単語力・読解力を高めてCRとRCへの回答力を身につけるのがセオリーかと思いますが、試験慣れ(独特の試験形式や時間制限下でのプレッシャーへの対応力)も極めて必要です。振り返ると、単語力・読解力はもちろん、SCのルールについても、記憶や感覚が劣化するスピードはさほど速くないのですが、この「試験慣れ」の感覚は、少しでも空白期間ができると、一気に失われるように感じました。私の場合、5-6月頃に、業務の関係で学習の空白期間ができてしまったことと、9月以降、チャンスをうかがいながらも再始動する機会を逸してしまったのを、後悔しています。空白期間をおいた7月の最初の試験では手痛い失敗をし、その後、Prepなどで試験慣れして臨んだ8月の試験で何とか出願できる点数を獲得したのですが、その後の再度の空白期間を経て、11月頃に再度受験しようと思った頃には、試験の感覚が完全に失われており、結局2回目のスコアで出願せざるを得ませんでした。一度エッセイを開始すると、エッセイと業務の両立だけで手いっぱいになってしまう方が多いと思いますので、エッセイ開始後にGMATを継続受験されることを考える場合は、本当に学習時間が確保できるかどうか、事前によく検討されることをお勧めします。
推薦状
職場の上司と、担当投資先のマネジメント(中国人)の方にお願いしました。社外の方に推薦状を依頼される場合は、職場の上司以上にスケジュールコントロール等が難しいので、早め早めに動かれることをお勧めします。
また、推薦状は比較的短期間のうちに終えてしまう受験仲間も多いようでしたが、私の場合は、推薦者(特に職場の上司)との間で、記載する内容や文面について、何度も長時間にわたりディスカッションしました。推薦者の方針とエッセイカウンセラの方針が合致しない場合の調整の手間等、副作用はあったものの、総じて有意義だったと思います。例えば、エッセイやインタビューで、象徴的な案件等について語ることになると思うのですが、推薦者の方の目線を加えることで、より立体的・多面的なイメージを作り上げることができると思います。これは、例えば、推薦状の文面をすべてアプリカント側で用意してしまう場合と比較したときの大きなメリットだったと思います。
エッセイ
テストスコアがいまいちパッとしなかったため、エッセイには力を注ぎました。トップ校を受験する人は、みな公私にわたり実績のある人たちですので、実績そのものの記述を超えて、どんなメッセージを伝えたいかに注力するのが大事だと思います。
また、カウンセラ選びについては、それぞれの好みやスタイルにもよると思いますが、私自身は、以下の基準で、某有名カウンセラをリテインしました。
①実績のあるカウンセラかどうか:有名校に合格させる「確率」と、合格させた「数」の両方持ち合わせているカウンセラがよいと思います。クライアントへの対応力も違いますし、各校の在校生・卒業生とのネットワークを活用することもできます。
②ビジネス経験が豊富かどうか:記載したい業務経験をエッセイに落とし込む際、カウンセラのビジネスに対する理解が浅いと、カウンセラに理解してもらうのに余計に時間がかかったり、最悪、記載したい内容から逸れてしまったりする可能性があります。逆に、例えばビジネス経験が豊富なカウンセラだと、自分の気づかなかった見方などをアドオンしてくれたりします。
インタビュー
エッセイでお世話になったカウンセラに、グループインタビュー・個別インタビューをお願いしました。重要なのは、①あまり同一パターンの練習をしすぎないこと、②会話を楽しむようにすることだと思います。想定問答通りのインタビューになることは稀ですし、インタビュワーも人間なので、できるだけ自然体で臨むのがよいのではと思います。
Kellogg受験に関して
Kelloggは色々な意味で特殊な学校です。例えば、チームワークという言葉一つとっても、他校の言うそれとは異なる側面を持っています。Kellogg受験に際しては、卒業生との面会や(できれば)キャンパスビジットなどを通じて、具体的にどう特殊なのか、直感的な理解を得る機会を設けることをお勧めします。
受験生へのメッセージ
皆さんのほとんどは、私費・社費にかかわらず、ご自身の判断・イニシアチブでMBA取得を目指されているかと思います。その場合、大事なのは、「後悔しないこと」、これに尽きると思います。具体的な結果がどうあれ、ご自身が後悔していないのであれば、受験プロセスを含めたMBA期間は、人生において何らかの意味を持つことになると思います。是非、後悔のないよう、全力で頑張ってください!

